安全靴の「つまずきリスク」予防性能検証
2018年08月20日
転倒災害は最も多い労働災害で、増加傾向にあります。また55歳以上の高年齢労働者も増加しており、全就業者の29.8%を占めている状況です。高年齢労働者ほど転倒災害のリスクが高く、要因としては「つまずき」による転倒が最多の41%となっています。
つまずきにくい安全靴のニーズを受け、ミドリ安全は歩行性に優れ、つまずきにくい安全靴 プレミアムコンフォートを発売。その、つまずき防止効果を検証するために、208名にて官能評価を実施。
従来品と比較し76%の方にて「つまずきにくい」評価が得られた。
官能評価において評価された「つまずきにくさ」を科学的に検証するため、ミドリ安全は国立研究開発法人 産業技術総合研究所の小林吉之博士と共同で、人の動きをデジタル的に記録する、モーションキャプチャシステムを使用して、つまずきによる転倒リスクの指標である遊脚期のFOOT CLEARANCE(足部クリアランス)の特徴と、消費エネルギーの指標である一歩行周期中における下肢三関節(股、膝、足関節)の仕事量を解析した。
最初に検証したのは足部クリアランス、及び足の運びの特徴。プレミアムコンフォートを着用した時には足がまっすぐ前方へ振り出すような歩き方になる傾向がある事がわかった。
次に力学的な仕事量を比較。従来品よりも重いにも関わらず、力学的に大きな仕事をしなくてもつま先を高く持ち上げられるため、効率が良い歩き方になっていることが明らかになった。
以上の結果から、トウスプリングとトウカットを施したプレミアムコンフォートのつまずき予防性能を科学的に証明することができました。